上江田家の子供達がヒーローテニスに来たのは
１０年以上も前になる、末っ子の舞海は４歳だったから
『５歳になったら来てね！』って言ったら、泣き出して
『お願いです、球拾いでもいいから入れて下さい。』
なんて言うから、しょうがないな～、入れてやるか？
って事で、入会したが、球拾いを一生懸命にしたのを
未だかって見た事が無い、

ヒーローのメンバーでは、一番のちびっ子だった、
ま～練習は、サボりながら遊んでるって感じだけど
いざ、試合になると、勝つための工夫をする、
相手が後ろに立ってると、前にチョコって落とし、
前で待ち受けていると、ポーンと深い球を打つ、
スライスもどきや、トップスピンもどきでポイントを取る、

相手が何をしたら、嫌がるか？子供の時から研究してる、
匠平は、怒らしたら自滅するとか？
真生は、一回バックに打って、前に落とすとか、
雅海は、逆を付いたらふてくされて、適当になるとか、
意外と確信をついた組立をしてた、

中学になっても、それが変わらず、テニスの試合で遊ぶ、
ほら、これは取れるか？お前の苦手なのはこれだろう？
打ってご覧、決められるか？なんて会話が聞こえてくる、
ヒーローにはお見通しだけど、他の中学生達は、罠にハマる、

団体戦の時、こいつとは苦戦するだろうな～と思う相手に
前半こそ竸って２―２になるけど、終わってみたら６―２
いつも、安心してみていられる、

だから試合の時には、『游んでこい！』って言う、
だって、練習でも遊んでるんだから、試合でも遊べば、
練習した事を出せるから、最高なんだよね、

他の人は、練習で游んで、試合になると真面目に頑張るか？
練習で頑張って、試合になるともっと頑張ろうとするから
無理がでるし、練習と試合が違うので負けやすい、

練習でやった事を、そのまま出す事が、良い結果になる、
『練習で遊ぶんだったら、試合でも遊べ、』
『練習で一生懸命にしたら、試合でも、それ以上はするな』
試合と練習が一緒だし、緊張感を持って、遊び、学べ！